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突然の解雇予告を受けたらどうすればいい?対処法ととるべき行動
ある日突然、上司から会議室に呼び出され、今日でクビだと言い渡された。あるいは、来月末で辞めてほしいと解雇予告を受けた。このような事態に直面したとき、目の前が真っ暗になるような不安を感じるのは当然のことです。これからの生活や再就職への不安、そして何より長年貢献してきた会社から拒絶されたショックは計り知れません。
しかし、落ち着いてください。日本の法律において、会社が労働者を解雇することは非常に厳しく制限されています。会社から解雇を言い渡されたからといって、必ずしもそれに従わなければならないわけではありません。むしろ、その解雇が不当解雇である可能性は十分にあります。
本コラムでは、突然の解雇通告を受けた際に、あなたが自分自身の権利を守るためにとるべき行動や、法的な知識について、法律事務所の弁護士が分かりやすく解説します。
解雇とは何か?
解雇とは、会社側から一方的に労働契約を解除することを指します。労働者が自分の意思で辞める退職とは異なり、労働者の同意がなくても成立するのが特徴です。しかし、会社は自由勝手に誰でも解雇できるわけではありません。
労働契約法という法律の第16条では、解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして無効とするというルールが定められています。これを解雇権濫用の法理(かいこけんらんようのほうり)と呼びます。
簡単に言えば、会社が労働者をクビにするには、誰が見ても納得できる正当な理由が必要であり、解雇という手段が重すぎない(他に手段がない)場合に限られるということです。
解雇の種類
解雇には大きく分けて3つの種類があります。自分がどのケースに該当するのかを確認することが、その後の対策の第一歩となります。
普通解雇
労働者の能力不足や、病気による長期欠勤、勤務態度の不良などを理由とする解雇です。ただし、単に仕事が遅いといった程度の理由では認められず、会社側が改善のための教育や指導を十分に行ったかどうかが厳しく問われます。
整理解雇
いわゆるリストラです。会社の経営悪化を理由に行われる解雇です。これには、人員削減の必要性、解雇を避ける努力をしたか、人選が公平か、労働者側と十分に協議したかという4つの厳しい条件(整理解雇の四要件)をクリアする必要があります。
懲戒解雇
社内規定に違反したり、重大な犯罪行為を行ったりした場合に、制裁として行われる最も重い解雇です。退職金が支払われないケースも多く、労働者にとって非常に不利益が大きいため、裁判ではその正当性が極めて厳格に判断されます。
解雇を言い渡されたら何をすればいい?
解雇を言い渡された直後は動揺してしまうものですが、その場での対応がその後の結果を大きく左右します。以下の手順に沿って冷静に行動しましょう。
①即日解雇と退職勧奨のいずれかを確認する
まず最も重要なのは、今言われていることが解雇なのか、それとも退職勧奨(たいしょくかんしょう)なのかを明確にすることです。
※退職勧奨とは、会社が労働者に対して、自分から辞めてくれませんか?と打診することです。これはあくまでお願いであり、労働者に拒否する権利があります。
もし、会社側から退職届を出してほしいと言われたら、それは解雇ではなく退職勧奨です。安易に退職届にサインをしてしまうと、自分の意思で辞めたことになり、後から不当解雇を訴えることが非常に困難になります。少しでも納得がいかない場合は、その場ではサインをせず、一度持ち帰って弁護士に相談してください。
また、今日で終わりですという即日解雇(そくじつかいこ)の場合、本来会社は30日前までに予告するか、30日分以上の賃金(解雇予告手当)を支払う義務があります。これを解雇予告義務といいます。
②解雇理由証明書の発行を請求
解雇を言い渡されたら、必ず解雇理由証明書を請求してください。これは、労働基準法第22条に基づき、会社が発行を拒否できない書類です。
なぜ解雇されたのかという具体的な理由を、書面で残しておくことは極めて重要です。口頭での説明だけでは、後になって会社側が理由をすり替えたり、言い逃れをしたりする可能性があるからです。具体的な事実関係が記載された証明書を確保することが、不当解雇を争う際の最大の武器になります。
③解雇の違法性を確認する
受け取った解雇理由証明書やこれまでの経緯をもとに、その解雇に客観的に合理的な理由があるかをチェックします。例えば、以下のようなケースは不当解雇となる可能性が高いです。
- 1回や2回の遅刻を理由に解雇された
- 能力不足と言われるが、具体的な指導を受けていない
- 社長と性格が合わないといった個人的な感情によるもの
- 育児休暇や産前産後休暇を取得したことを理由とするもの
- 内部通報(告発)をしたことに対する報復
日本の裁判所は、労働者の生活を守るために、解雇を有効と認める基準を非常に高く設定しています。会社が正当だと思っていても、法律の専門家の目で見れば違法であるケースは珍しくありません。
④会社との交渉
解雇に納得がいかない場合、まずは会社に対して解雇の撤回や、解決金の支払いを求めて交渉を行います。
自分一人で交渉を行うのは精神的にも大きな負担ですし、会社側がまともに取り合わないことも多いでしょう。弁護士を代理人に立てることで、法的な根拠に基づいた交渉が可能になり、会社側の態度が変わることも少なくありません。
解雇予告を受けた状態であれば、まだ会社に在籍している期間ですから、その間に有利な条件を引き出すための戦略を立てる必要があります。
⑤労働審判や訴訟への移行
話し合いによる解決が困難な場合は、労働審判や裁判(訴訟)という法的な手続きに進みます。
※労働審判とは、裁判所で行われる手続きですが、通常の裁判よりも迅速に(原則3回以内の期日で)解決を図る仕組みです。裁判官と専門知識を持つ審判員が間に入り、調停(話し合い)や審判による解決を目指します。
不当解雇であると認められれば、職場への復帰や、解雇されなかった場合に得られたはずの賃金(バックペイ)、解決金の支払いなどを勝ち取ることができます。
突然の解雇を相談するなら弁護士へ
解雇通告を受けた際、多くの人がハローワークや労働基準監督署を思い浮かべるかもしれません。しかし、これらはあくまで行政機関であり、あなたの代わりに会社と直接交渉したり、金銭的な請求を行ったりしてくれるわけではありません。
不当解雇の問題を根本的に、かつあなたに有利な形で解決できるのは弁護士だけです。
弁護士に相談するメリット
- 精神的な支柱となり、不安を解消できる 突然の解雇で混乱している中、法的な味方がいることは大きな安心感に繋がります。これからの見通しを立てることで、前向きな一歩を踏み出せます。
- 適切な証拠の集め方をアドバイスできる 不当解雇を立証するには、メール、録音、就業規則などの証拠が重要です。どのような資料を集めるべきか、会社に在籍しているうちにできる準備を具体的に指導します。
- 会社側との直接交渉を全て任せられる 解雇を言い渡してきた会社と直接話をするのは苦痛なものです。弁護士が窓口となることで、あなたは直接の連絡を絶ち、平穏な生活を取り戻しながら解決を待つことができます。
- 法的根拠に基づく正当な権利を主張できる 会社側の主張の矛盾を突き、法律や過去の裁判例(判例)を引用して、あなたに最大限有利な条件(解決金の増額など)を提示させることが可能です。
相談のタイミング
解雇を言い渡されたその瞬間が、相談に最適なタイミングです。解雇予告期間中であれば、まだ取れる手段が数多く残されています。また、すでに会社を辞めさせられてしまった後でも、諦める必要はありません。一定期間内であれば、解雇の無効を争うことは十分に可能です。
不当な解雇通告を受けて、一人で悩んでいませんか? 会社側の勝手な言い分をそのまま受け入れる必要はありません。あなたには、働いてきた実績と、法律で守られた権利があります。
当事務所では、これまで数多くの労働問題を解決してきた実績があります。不当解雇、解雇予告に関する悩み、退職勧奨への対応など、どのような状況でも親身になってお話を伺います。
まずは、あなたの今の状況を詳しくお聞かせください。私たちが、あなたが新しい人生を再スタートさせるための強力なパートナーとなります。
初回相談は無料で承っております。まずは電話やメールで、お気軽にお問い合わせください。あなたの権利を取り戻すために、共に戦いましょう。
労働問題を弁護士に
依頼するメリット
- 弁護士が会社との交渉の窓口になる
- 弁護士が会社との交渉窓口となることで、ご自身が直接会社側とやり取りする精神的苦痛を大幅に軽減できます。法的な知見に基づいた対等な交渉が可能となり、会社側の不当な主張を退け、有利な条件での早期解決や、適切な賠償額の獲得を力強くサポートいたします。
- 法律に沿って交渉するため、
会社がいい加減な対応をできなくなる - 弁護士が介入することで、法的な根拠に基づいた厳格な交渉が行われるため、会社側は不当な言い逃れやいい加減な対応ができなくなります。専門家による妥当な主張は、会社側に強いプレッシャーを与え、誠実な対応を引き出すことで迅速な解決へと繋がります。
- 証拠の集め方のアドバイスや、証拠になるかの判断ができる
- 弁護士は、どのような資料が法的に有効な証拠となるかを的確に判断し、状況に応じた収集方法を具体的にアドバイスします。ご自身では証拠にならないと思っていた記録が決定打になることもあります。客観的な証拠を揃えることで、裁判を見据えた有利な交渉が可能になります。
- 労働審判や裁判も弁護士が対応できる
- 話し合いによる解決が困難な場合、労働審判や裁判へ移行しますが、弁護士はこれら全ての法的手続を代理人として担います。複雑な書類作成や裁判所での主張立証も一貫して任せられるため、法的な専門性を要する局面でも、安心してお仕事や生活の再建に専念いただけます。
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